積立投資のデメリット
2022.8.3
今は貯金だけでは、お金が増えない時代。
お金を働かせるために、多くの方が積立投資を始められました。
メリットばかりが強調されがちな積立投資ですが、投資に万能な方法はありません。
一括投資に比べるとリスクを回避できるため、
安定的に資産を増やす可能性が高い積立投資ですが、注意すべきポイントもあります。
今回は、積立投資のデメリットに注目し、積立投資を成功させるコツをお伝えいたします。
【積立投資の基本】
積立投資とは、毎月定期的に決まった金額をコツコツ投資していく方法です。
あらかじめ決めた金額分だけの口数を購入するため、
「価格が高い時には少なく安い時にはたくさん購入できる」特徴があります。
いわゆる「ドルコスト平均法」によって収益を安定化させます。
積立投資は毎月数百円〜1,000円程度の少額から投資を始められるため、
まとまったお金がない人も資産形成に踏み出せる点がメリットです。
また、金額や買うタイミングの設定さえしておけば、
わざわざ購入の手続きをする必要がなく、機械的に買い付けてくれます。
投資に時間をかけられないという人にも向いています。
このように個人の資産形成において投資信託は、有効な手段となりますが、
もちろん誰にとっても万能な投資手法というわけではありません。
あらかじめ知っておきたい積立投資ならではのデメリットもあるため確認しておきましょう。
デメリット①
【短期で大きな利益を上げられない】
積立投資は、少額からコツコツ時間をかけて投資し、
10年〜30年後に資産が大きく膨らんでいくことを目指す投資手法です。
買い付けのタイミングを分散させることで、価格変動のリスクの低減効果も得ることができます。
まとまった資金を一気に注ぎ込み、買値と売値の価格差で
大きな利益を狙うような短期投資とは正反対の手法となります。
大きなリスクを覚悟し、短期で一気に利益を獲得したい人にとっては、
積立投資の時間をかける仕組みがデメリットとなるでしょう。
デメリット②
【上昇相場では効果が期待しにくい】
積立投資の効果が最も発揮させるのは、下落局面で安くたくさん買い付けを行い、
その後の上昇局面で資産価値が一気に膨れ上がるという状況です。
安値で仕入れられれば、その銘柄の価格が高くなったときに含み益が増加します。
積立投資のメリットを説明する際に「平均購入価格を下げる効果が期待できる」と言われますが、
これは「安い時にたくさん買ったものの価値が後々高まり、含み益が増大する」ということです。
積立投資は、下落局面で力を発揮するため、
価格上昇が一方的に続く局面では平均購入価格が切り上がる一方となります。
これは安くたくさん買い付けることができないためです。
それだけでなく、高値で買い続けた商品は、
一度価格が下がると大きな含み損を抱える危険性もあります。
デメリット③
【一括投資ほど儲からない可能性が高い】
積立投資は、少額を拠出し、時間をかけて増やす方法です。
当然ですが大金を注ぎ込んで安い商品を買い、
高値で売り抜けた方が短時間で大きな投資成果を出せます。
ただし、投資の専門家でも株価の変動を完全には読み切れません。
一括投資では、安値で買ったつもりがさらに値下がりしたり、
もっと上がると思って売り時を逃す可能性があります。
期待できる収益が大きい分、失敗した場合の損失も大きくなることもあります。
もし、これらのリスクが許容でき、短期的に大きく儲けたいのであれば、
積立投資ではなく、一括投資を選ぶ方が適切です。
デメリット④
【余分にかかるコスト】
積立投資で購入する銘柄によっては、購入時の手数料が高くつく場合があります。
一括投資の場合は買い付けが1度で済みますが、積立投資の場合は長期間購入し続けるため、
始める前に手数料をしっかり把握しておくことが必要です。
デメリットをいくつかお伝えしましたが、
長期にわたりコツコツと資産を作る方にとっては、デメリットにならないかもしれません。
積立投資は長期間となるため、タイミングによっては運用成果が悪くなることもあります。
これは当然のことだと思っておいてください。
とにかく途中でやめずに、辛抱強く積み立て続けることです。
長く積立投資を行うことで、気付いた時にはきっと資産が大きく成長しています。