学資保険は不要
2022.6.15
お子様が生まれると、今後を考えて学資保険に加入される方は多いと思います。
お子様が大学生のタイミングでまとまったお金が必要となるため、
18年間後に満期を迎えるように設定される方が多いです。
「子供が生まれたら学資保険は入っときなさいよ」
「学費保険に入っていないの?」
これらを言われたことや聞いたことがある方は多いと思います。
学資保険は本当に必要でしょうか?
今回は、学資保険が不要と考える理由をお伝えしていきます!
①【全然お金が増えない】
貯金ではなく学資保険を選ぶ以上、少しでもお金を増やすことが目的と思われますが、
本当にちょっとしか増えないです。
例えば日本生命の「ニッセイ学資保険」という商品では、
13,350円を毎月18年間積み立てると最終的に300万円を受け取ることができます。
これは大学入学にあたる年齢から毎年1回、合計5回、学資年金を受け取れるプランです。
積み立て元金は、2,883,600円なので約12万円増える計算なのですが、
年利にすると0.44%程度なので、恐ろしいほど増えていないです。
これと同じ金額の積み立てを株で運用したとしましょう。
米国のS&P500連動型の投資信託では、平均年利は5%程度の見込みとなるので、
この条件でシミュレーションすると、将来の運用金額は4,661,847円となります。
約178ほど増えることになりますが、これは決して大袈裟な数字ではありません。
もちろん将来の経済のことは、その時にならないと誰にもわかりません。
投資なので少なからずリスクはあります。
しかし、歴史的に見てS&P500連動銘柄を20年以上継続して積立すれば
負けることはほとんどあり得ないです。
なぜなら、リスクを抑えて効率良くリターンを得ることができる
「ドルコスト平均法」で運用するからです。
お金をどこに置くかでこれだけの差がつくのであれば、
学資保険にお金を置くことはメリットにならないと考えます。
②【資金拘束される】
学資保険は一度始めると、基本的に満期までお金を引き出すことはできません。
厳密には途中解約は可能ですが、その場合は元本割れします。
急遽、まとまったお金が必要になったときに、
自由にお金を引き出せないデメリットはかなり大きいです。
途中解約する前提で学資保険に加入する人はいないと思いますが、
将来何が起こるかは誰にも分かりません。
お金を貯めたいなら貯金、お金を増やしたいなら投資のように、
分けて考えると必要な時に自由にお金を引き出すことが可能になります。
③【インフレに弱い】
①で紹介した学資保険では、18年後に約12万円が増えることが約束されているようなものです。
しかし、将来の12万円の価値がが今と同じとは限らないことを知っておくべきです。
マクドナルドのハンバーガー1個の値段は、現在130円です。
しかし、20年前の2002年では、1個59円でした。
この頃と今を比べると、2倍以上の値段となっています。
インフレによりハンバーガー1個の価値が大きく変わっているということです。
話を戻しますが、学資保険の満期となる18年後に物価が2倍になっていれば
現在の12万円の価値は6万円になるということです。
1980年から政府はインフレ誘導を行なっているため、
平均すると年間2%も物価上昇しています。
結果的に、12万円増えたお金の価値は、12万円以下になることは間違いないです。
以上のことから、学資保険はおすすめできないです。
お金を増やしたいのであれば「投資」
お金を貯めたいのであれば「貯金」
まずは、インフレ負けしない資産を作ることが重要です。