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マイナ保険証のメリットとは?

2024.9.27

マイナンバーカードに健康保険証の機能が加わった「マイナ保険証」。
その利用率は未だ1割に満たないため、ほとんど活用されておりませんね。
そんな中ですが、現行の健康保険証は今年の12月2日に新規発行が停止されます。
すぐに使えなくなるわけではないですが、今後「マイナ保険証」を持たなければいけなくなります。

12月の廃止時点で有効な保険証については、改正法の経過措置によって、廃止日から最長1年間あるいは、その1年より前に保険証の有効期限が到来する場合、その有効期限まで引き続き使用できることになっています。ですから、仮に持っている健康保険証の有効期限が来年の8月31日の場合、その保険証は有効期限まで使うことができるということです。

12月以降もマイナ保険証に切り替えない人や、高齢者、要介護者のカード取得手続きが難しい人に対しては、健康保険組合などの保険者が無償で健康保険証の代わりとなる「資格確認書」を発行するそうです。
(必要と判断した場合。退職などがない限り、この確認書の有効期限は5年間)

とはいえ、確実に現行の健康保険証が無くなってしまう期日は迫っています。
しかし、マイナ保険証の利用率は、今年6月時点で9.9%。
今年5月に厚生労働省が、18歳以上のマイナンバーカード保有者を対象に実施した調査(マイナ保険証の利用促進等について)でも、マイナ保険証に関して28.8が利用に消極的という結果であった。

厚生労働省が掲げるマイナ保険証のメリットは以下4つです。
①データに基づくより良い医療が受けられる
②手続きなしで高額医療費の限度額を超える支払いが免除される
③マイナポータルで確定申告時に医療費控除が簡単にできる
④医療現場で働く人の負担を軽減できる

確かに、①④により、病院の窓口で問診票を書く手間が省けたり、過去に処方された既往症の薬の情報などが確認できることは、患者にとって良質な医療を受ける上で重要です。

②についても、入院やがん治療など高額な医療を受ける場合、事前に、限度額適応認定証を提示する必要がなく、支払いが高額医療費の限度額までになることは良いでしょう。
ですが、マイナ保険証でなくとも既にこの恩恵を受けている人は少なくない。
2021年10月から、一部の医療機関や薬局に「オンライン資格確認システム」が導入されているからです。
これは、マイナンバーカードのICチップまたは健康保険証の記号番号などによって、オンラインで資格情報の確認ができるシステムです。
これによって、医療機関では保険診療を受けるかどうか即時に確認することができ、レセプト(診療報酬明細書)の返戻や窓口入力の手間の減少ができる。
従って、医療機関などがこのシステムに対応していれば、マイナ保険証でなくても、限度額適応認定証を提出する必要はないです。尚、このシステム導入は、2023年4月から原則として医療機関などで導入が義務付けられています。

メリット③の医療費控除については、医療費の領収証を管理・保管しなくてもマイナポータルで医療費通知情報が管理できて、マイナポータルとe-Taxを連携することでデータを自動入力できることは良いことでしょう。
その反面、自由診療や先進医療、ドラッグストアで購入した薬剤費、公共交通機関を利用した通院のための交通費は別途、手入力しなければいけないため面倒な部分は残ります。
さらに医療費控除は、家族の医療費も合算して申告するケースが多いため、申告者が、家族全員分のマイナンバーカードを預かり、パスワードを教えてもらわないといけないことも手間がかかりますね。

個人的には、マイナ保険証にメリットはあるものの数ヶ月に一度、体調が悪くなった時に病院に行く程度の人が、健康保険証を廃止してまでマイナ保険証を使いたいとはならないと思います。

マイナ保険証に切り替わり、さらに持つ方がメリットを感じられるものになればと願っています。

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