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年々増える「争族」

2022.11.17

最近、テレビや雑誌などで相続特集されているのを見ることが増えました。

みなさんもここ1年以内に、電車の中刷り広告やテレビや書籍など、
一度は相続について取り上げているものを目にしたことがあるのではないでしょうか。
その内容を見ていると、残念ながら相続の良い話が特集されることは少なく、
「遺産相続でいかに揉めないか」についてのアドバイスが多いです。

実際に、相続後に遺族が悩むケースが増えています。
このようなことから、家庭裁判所への相談件数は年々増加傾向にあり、
遺産分割事件は平成24(2012)年から増加傾向にあります。

裁判所の資料によると、平成30年(2018)年に裁判所に持ち込まれた遺産分割事件数は、
15706件を超えるまでになりました。平成10(1998)年が10302件であることを考えると、
いかに増加傾向であるかということが分かると思います。


出典:最高裁判所「裁判の迅速化に関わる検証に関する報告書(第9回)」

また、平成30年度の司法統計データでは、遺産分割事件の調停成立件数のうち、
遺産総額は以下の割合となっています。

▼1000万円以下:35%
▼1000万〜5000万円:43%
▼5000万円〜1億円以下:11%
▼1億円〜5億円以下:6%
▼5億円を超える:1%
▼算定不能:4%
出典:法務省 「司法統計年報(令和2年)」

このデータによると、資産総額が5000万円以下の事件が78%を占めていることがわかります。

遺産分割は相続人の間で協議の上、分割協議が確定できれば裁判所での手続きは必要ありません。
当事者間で遺産分割協議書を作成し、署名押印すれば良いとされています。
しかし、実際には分割協議がまとまらず、
裁判所の調停や審判に頼らざるを得ない人たちが増えているのです。

これは、相続税が発生しない財産状況だったため特に対策をせず、
いざ相続となった際に遺産分割で揉めてしまうことも原因の一つではないでしょうか。

相続人全員が納得する相続を実現させるためには、
相続予定の財産を「誰に」「どれだけ」「どのように分ける」かを考える分割対策が一番重要な対策でしょう。

 

相続は思った以上に簡単ではないとお分かりいただけたと思います。
人生でそうそう経験することのない相続手続きや相続対策をご自身で対応することは、
かなり難易度が高いことです。

では、いざ相続対策をしたい・行いたいと考えた時、誰にお願いすれば良いでしょうか?

▼司法書士
相続登記、相続手続き全般

▼税理士
相続税申告

▼行政書士
遺言、相続手続き

▼不動産鑑定士
不動産鑑定評価書作成

▼公認会計士
事業継承

▼弁護士
紛争解決

相続対策や相続手続きを業として行っているのは、
司法書士、税理士、行政書士、弁護士ということが一般的に知られています。
ただ、ご自身のケースは誰に相談することが良いか判断が難しいのではないでしょうか。
これが相続を難しくしている要因の一つなのです。

一般的には相続税の申告が必要であれば税理士、相続登記を行うなら司法書士、
相続で揉め事が起こってしまったら弁護士、遺言を作成するなら行政書士といったイメージはお持ちだと思います。これらは大方正しいですが、相続というのは複数の手続きが発生することがあります。

相続税の申告が必要、相続登記も必要、不動産の売却もしなければならない、
かつ相続人である兄弟姉妹で揉めているというケースは少なからずあります。

つまり、簡単な相続対策や相続手続きができるということはお願いする上で最低条件であり、
窓口となる専門家に任せれば相続に関するすべての段取りを整えてくれるかどうかがポイントです。
窓口となる専門家が自分自身の専門知識しか持っておらず、
他の業務をよく理解していないのでは他の業務についてサポートを受けることができません。
窓口となる専門家が相続について一つ一つの業務は詳しくなくても広範な知識や経験を持っていれば、
お客様は窓口の一本化ができることとなります。

だからこそ、相続対策や相続手続きをお願いする場合は、
窓口となる担当者の知識や経験が豊富であるかを確認することも重要です。

 

 

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