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パートナーが亡くなった後の年金について

2022.6.11

私たちが老後を迎えた時、生活の支えとなるのは老齢年金です。

老齢年金には老齢基礎年金と高齢厚生年金がありますが、
いずれも一生涯定額を受け取れます。

では、万が一パートナーが亡くなった場合、これらの年金はどうなるでしょうか?

今回は知らないと損するかもしれない年金手続きについてお伝えします。

 

【パートナーが亡くなった時の年金】

年金を受給しているパートナーが亡くなったときは、
遺族が年金事務所などに届け出を行わないといけません。
国民年金の場合は14日以内、厚生年金の場合は10日以内に手続きを行う必要があります。
近年ではマイナンバーによる管理が進んでいるため、
年金機構にマイナンバーを登録している場合は手続きが不要となるため、
あらかじめパートナーに確認しておくことをおすすめします。

【未支給の老齢年金は遺族が受給】

年金受給者が亡くなった際、未支給の年金が発生する可能性が高いです。
年金は後払い制のため、前月までの2ヶ月分が振り込まれているからです。
例えば3月10日に亡くなった場合、1月と2月の年金をまだ受け取ってないことになります。
(3月15日が年金支給日)
この場合の未払い分については遺族が受給できます。
ただし相続対象が複数いる場合は代表者を選び、申請が必要。
また、戸籍謄本などの書類も必要になるため、手続きには時間がかかることが多いです。
反対に、万が一届出が遅れることで受給してしまった場合は、返還する必要があるので注意しましょう。

 

【条件により遺族年金の受給が可能】

未支給の年金は遺族が受給できますが、
一定の条件を満たすことで「遺族年金」も受給できます。

「遺族年金」とは、生計を維持していたパートナーが亡くなった時、
一定の条件を満たした遺族が受給できる年金のことです。

遺族年金には「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」があります。

 

◉遺族基礎年金
国民年金加入者や老齢基礎年金の受給者が亡くなった時に遺族が受給できる年金です。
これには条件があり、生計を維持されていた「子がいる配偶者」か「子」のみが対象なので、
子供のいない配偶者は対象外となります。
この際の「子」とは、18歳になる年度の末日を経過していない子ども、
または、20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の子どもを指します。

 

◉遺族厚生年金
会社員や公務員などで厚生年金に加入していた人が亡くなった時、
一定の条件を満たす遺族は「遺族厚生年金」の支給対象となります。
遺族厚生年金が受給できる対象者は以下となります。
・妻(夫の死亡時に30歳未満でかつこのいない妻は、5年間の有期給付)
・子、孫(18歳到達年度の年度末を経過していない者、20未満で障害等級1級または2級の者)
・55歳以上の夫・父母、祖父母(支給開始は60歳から)

上記の条件を満たすパートナーが亡くなった時は、
「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」の両方を受給できる可能性もあります。

遺族年金は条件があるため、すべての人が受給できるわけではないことに注意しましょう。
また、年金は1人1年金が原則ですので、
遺族年金と自分が受け取る老齢年金は同時に受給することができません。

 

つまり、2種類の年金の受給権が発生した場合は、どちらかの年金は支給停止となります。

それだけでなく、他にも受け取る年金によって支給が停止となったり、
調整されることも出てくるため、不明な点があれば窓口で相談すると良いです。

あまり考えたくないことだと思いますが、
万が一の時が来る前に、パートナーとその時を想定した話をすることが大切です。

 

 

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