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アクティブファンドかインデックスファンドどちらを選ぶべきか?

2022.9.26

さまざまな方と話をする中で、よく聞かれる質問があります。
それは投資信託を選ぶ際、「アクティブファンドかインデックスファンドどちらを選ぶべきか」です。

私の答えは、「その人によって異なる」です。

この2つは、比較すべき違いがいくつかあり、
それだけでなくリスクとリターンも考え、その人の望む資産運用に近い形を選ぶ必要があります。

今回は、改めてアクティブファンドとインデックスファンドの違いについてお伝えします。

 

【運用形態】
違いの1つ目は、運用形態です。

アクティブファンドは、ファンドマネージャーと呼ばれる運用のプロフェッショナルが投資判断を行い、
指数を上回る運用成果を目指す、もしくは独自のテーマなどに基づいて指数にとらわれない運用成果を目指します。
そのため、アクティブファンドの組み入れ銘柄やその割合は運用担当者の判断が色濃く反映されます。
指数を上回る運用成果を目指すということは、インデックスファンドより値動きが大きくなりやすいということでもあります。
アクティブファンドは、ファンドによってテーマや運用方針が多種多様であり、値動きの仕方も全く違うのです。
個性豊かなラインナップから好きなファンドを選べるのがアクティブファンドです。

これに対してインデックスファンドは、そのファンドが目標とする指数(株式市場であれば日経平均、
NYダウなど)と連動した運用成果を目指すため、ファンドを運用する担当者の裁量は反映されません。
基本的には、ファンドに組み入れる銘柄などは機械的に決められます。
その結果、同じ指数を目標にするインデックスファンド同士は、どのファンドも似た値動きとなります。

 

【組入銘柄】
違いの2つ目は、組入銘柄です。

アクティブファンドは、運用担当者が調査や分析を行い、それぞれの判断で組入銘柄を選定します。
運用担当者の目利きが確かであるという前提に立てば、優良な銘柄が厳選されている点において、アクティブファンドが優れているといってよいでしょう。

一方、インデックスファンドは目標とする指数と同じ値動きを目指すため、ファンドに組み入れる銘柄も、概ね指数と同じ構成になります。
例えば日経平均株価へ連動を目指すインデックスファンドであれば、
日経平均の構成銘柄である225社の株式が、日経平均の計算式とほぼ同じ比率で組み入れられます。
同じ指数を目標とするインデックスファンドは多数ありますが、
運用の仕組みがほとんど同じのため、ファンドの組み入れ銘柄やその割合にも大きな違いはありません。
だからこそ、インデックスファンド選びにおいてはなるべく手数料の低いものを選ぶのが基本です。

また、インデックスファンドは指数と連動するように組入銘柄が機械的に選ばれるため、優良とは言えない銘柄が入ることもありえます。
ファンドを通じて投資する銘柄の種類が多いのは、分散効果が聞きやすいというメリットにもなりますが、
指数の足を引っ張るような銘柄にも投資するリスクもあり、必ずしも運用効果が高まるとは限らないことの認識は必要です。

 

【手数料】
違いの3つ目は、手数料です。

インデックスファンドは人の手による調査や分析を必要としないため、運用コストを低く抑えられることが特徴です。
最近では、信託報酬が年率0.1%を下回るようなインデックスファンドもあります。

一方、アクティブファンドは個別銘柄の調査や分析を行い、銘柄選択に手間をかけています。
その分、信託報酬などの手数料は高くなります。
例えば、時価総額の大きい日興アセットマネジメントの「インデックスファンド225」は0.572%(税込)、
アクティブファンドとして知名度が高い「ひふみ投信」は1.078%(税込)です。
同じ日本株を対象にしたファンドでも、手数料に約2倍の差があることがわかります。
運用益が高くても手数料が高いと、得られる利益も少なくなります。

 

【リスク・リターンを考慮】
アクティブファンドとインデックスファンドのどちらにも優れている面があるため、
一概にどちらが良いというものではありません。

インデックスファンドは低コストで、市場の値動きがそのまま反映された運用成果を期待できます。
日経平均などのメジャーな指数であれば経済ニュースで目にする機会が多いので、
値動きを意識しやすいのもポイントとなります。

アクティブファンドは指数を上回る運用成果を目指し、組入銘柄をひとつひとつ吟味して選んでいます。
それがプラスに働き高い運用成果を出せることもありますが、逆に指数を下回ることもあることは意識しておくべきでしょう。
また、比較的手数料が高いので、運用成果の足かせとなる側面もあります。

ファンドを選ぶ際には、過去の実績をもとにリスク・リターンを評価して選ぶことが大切です。
一般的に運用成果は手数料込みで表示されるため、各ファンドの実力をフラットに比較できます。

 

【個人的な見解】
冒頭で、どちらが良いかについて「人によって異なる」と述べましたが、
個人的にはインデックスファンドの方が優れていると考えます。

この数年を見ると、インデックスファンドはAIがほとんどやっており、
保守的に運用していても利回り4%程度も出ています。
それに比べてアクティブファンドでは、マイナス数値を出しています。
そして、マイナス数値でも高い手数料は差し引かれます。

投資家たちは、投資信託の中でインデックスに勝てている商品はほとんどないと言ってました。
金融庁レポートでも、アクティブ型と言いながらインデックス型に運用効率は劣ると記載しています。

少し前から「クローゼットトラッカー」といって、アクティブ運用を行うとしているファンドにも関わらず、
実際にはインデックス運用またはそれに近い運用をしているファンドがあります。
このファンドは、ベンチマークを上回る運用を目指すと運用方針に掲げ、
高い信託報酬を徴収しているのにも関わらず、実際にはインデックスファンドと変わらないポートフォリオを構成していると金融庁が指摘しています。

総合的に考えると、インデックスファンドの方が良いと考えます。
投資信託を検討中の方は、今回お伝えした部分も参考にしてください。

 

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