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お金について学ぶのは誰のためか?

2022.11.21

日本はとても不思議な国です。

お年玉やお小遣いなど、小さい頃からお金に触れるのに、
きちんとした「お金」の教育がありません。

いまだに家庭内でお金の話をするのはタブーになっていることも少なくないです。

最近では少しお金に対して関心が高まってきたこともあり、
高校や一部の大学で金融教育が行われていますが、
お金そのものについて話す教育が少なすぎると思います。

私は大学を卒業しましたが、小学校から大学までの間で、
一度もお金の教育を受けたことはありませんでした。

多くの子どもたちはお金についての教育をほとんど受けないまま大人になります。
大人になってもお金に対してきちんとした価値観は持っていません。

社会に出て、働けばお金を得るようになります。
お金の使い方によっては、人生が豊かになる場合もあれば、当然不幸になる場合もあります。
だからこそ、最低限であってもお金について知る必要があるのです。

日本のメディアでは「幸せな老後を過ごすにはこれだけ貯金が必要」や、
「子どもを育てるのにいくら必要」など将来の不安を煽ることばかり・・・。
それなのに、お金を増やす内容はほとんど伝えてくれません。

確かに、お金がたくさんあって困ることはないかもしれませんが、
反対にお金との付き合い方が分からず困る方がたくさんいるのが日本です。

親世代がお金との付き合い方が分かっていないと、子どもがそれを分かるはずがありません。
また子供たちが教わらなければ、その子供に教えることもできません。
こうして何世代にもわたって残念なスパイラルが続きます。

このような状態を改善していくことは、先に生まれた私たちの使命です。

日本以外の先進国では、20年以上も前に学校でお金の教育を受けており、
親が子にお金について教えることは当たり前になっています。

日本も他国と同じ状態を作らないと、これからの子どもがどんどん生き辛くなるでしょう。

 

今の日本では、モノやサービスが溢れかえっており、
お金が全てのことを解決してくれると、子ども達が勘違いしてしまうような環境にあります。

こうした環境では「お金さえあれば、買いたいものは買える」
「貧乏だから不幸」といった短各的な価値観を子どもたちに与えてしまいかねません。

「お金で買えるもの」「お金で買えないもの」、
「お金で買ってはいけないもの」の分別ができないと、お金と正しく付き合えません。
そして、「楽して儲けよう」という発想しか生まれないようになってしまう恐れもあります。

日本にいる私たち大人が物欲に溺れ、未来の子どもたちに代償を払わせる生き方をしてはいけないのです。

だからこそ、「もったいない」「おもてなし」という素晴らしい価値観や生き方を持った国の人間として、
モノよりも精神性を高めていくことに価値を感じる社会にしていく必要があります。

そのために、これからの未来をつくる子どもたちのためにお金について学び、
私たちが伝えていくことが今できる一つの役割ではないでしょうか。

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