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【保険料上限引き上げ?】75歳以上の後期高齢者

2022.11.14

近年では、様々な制度の改正により支払い額が上昇し、負担が増える一方ですね。

数日前には「走行距離課税」や「道路利用税」など、
わけのわからないもので税収する記事も出ていました。
何を考えているのかさっぱり分かりません。やっぱり日本はダメですね・・・。

2022年11月8日には、政府が後期高齢者医療制度の保険料について、
上限66万円から80万円に引き上げる方針であることが報道されてました。

後期高齢者制度とは、原則75歳以上が加入する公的な健康保険制度です。
年金生活に入っている高齢者が多く、その保険料負担は決して軽くありません。
一方で、高齢者の医療費はここ数年で右肩上がりとなり、
その財源をカバーする現役世代の負担も高まっています。

 

【後期高齢者制度とは?】
国民皆保険制度である日本では、誰もが会社の健康保険や国民健康保険など、
働き方に応じた公的健康保険に加入しています。
そして、75歳を迎えると誰もが同じ保険である「後期高齢医療制度」に加入します。
加入対象者は、「75歳以上のすべての方」「65歳以上の一定の障害のある方」です。
保険料は、都道府県によって異なります。
例えば東京都の場合、均等割額4万6400円+所得割率9.49%の合計となります。
ただし、これらの保険料には年間の上限があります。
現状では年間66万円が上限ですが、報道でこの上限額が引き上げられる可能性がわかりました。

この上限の引き上げは今回に限ったことではありません。
昨年の2021年度の年間上限は64万円でした。
一年後の2022年度には66万円に引き上げられています。


出典:厚生労働省「後期高齢者医療の保険料賦課限度額について」


また、過去10年以上の推移を見ると増加傾向ということがわかります。
さらに、現役世代が加入する国民健康保険においても、
上限額の引き上げは急速に行われています。


出典:厚生労働省「後期高齢者医療の保険料賦課限度額について」

 

平成20年(2008年)は上限額が50万円でしたが、2021年には64万円。
今年は66万円に引き上げられましたが、さらに80万円に引き上げを行う予定です。

ただし、上限に達する年収の目安は当時よりも引き上げられており、
その割合は当時より少なくなる見込みとされています。
影響があるのは一部の高所得者のみですが、一方で保険料の水準自体も増加傾向にあります。
2022年度と2023年度の保険料は、全国平均で1.8%増加しています。


出典:厚生労働省「後期高齢者医療制度の令和4・5年度の保険料率について」

均等割額と所得割の料率によって決定される保険料は、今後も高くなる可能性が高いです。

 

【後期高齢者医療の保険料上限が伸び続ける背景】
後期高齢者医療制度の保険料上限が高くなる背景は、医療費の増加があげられます。
歳を重ねるほど、病院にかかる機会は増えるもの。
2025年には団塊の世代がすべて後期高齢者です。
加入している高齢者が支払う保険料だけでなく、現役世代が加入する保険や税金からも拠出される運営費は、年々圧迫されているのです。

こうした背景を受け、2022年10月には後期高齢者の医療費負担として「2割負担」が新設されました。
一定の所得がある方は、これまでの1割負担ではなく、2割負担で医療を受けるということです。
年金が主な収入である高齢者にとっては痛い出費となりますが、一方で現役世代の負担緩和も喫緊の課題です。

今後の様々な圧迫に対応するために、老後の計画を早く始めることも手段の一つです。

 

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