手数料を上乗せした運用商品は買ったらいけない
2023.8.22
銀行の経営は年々厳しくなっています。
銀行はかつて融資金利と預金金利の「利ざや」によって大きな収益を上げていました。
しかし、長引く超低金利により、減益がずっと続いています。
それでもネット銀行の場合は、人件費や店舗運営コストを低く抑えることができています。
一方、メガバンクや地方銀行などの店舗型銀行はそうもいきません。
なぜなら、多くの実店舗と人員を抱えているからです。
今は、一見すると体力がありそうなメガバンクさえも余裕がなくなっています。
駅前の一等地などを中心に店舗の統廃合や移転の動きが進んでいるのがその証拠。
経営悪化に苦しむ店舗型銀行が、新たな収益源の柱として目をつけているものがあります。
それが「手数料をたっぷり上乗せした運用商品の販売」です。
すでに銀国窓口などで販売されていますが、より気合を入れて販売します。
今後はなかば欺くような商品も平然と売りつけてくるでしょう。
これからの日本では、年金の受給額の減少や、受給開始年齢の繰下げが予想されます。
老後の生活費を心配する人がさらに増えることで、銀行はそこに漬け込み、営業を仕掛けてくるはずです。
「銀行はそんなことするの?」
このように思う方もいるかもしれません。
現在も手数料を上乗せした商品を銀行窓口で案内しているので、間違いなくします。
店舗型銀行の経営はさらに悪化していきます。
超低金利に加え、地方経済の停滞も銀行経営の逼迫に追い打ちをかけるのです。
雇用規制のある日本では、リストラは簡単にできません。
背に腹は代えられなくなった銀行が悪魔に魂を売っても、なんらおかしくないのです。
銀行は私たちのお金の流れを正確に把握しています。
現預金残高はもちろん、ボーナスや退職金などの臨時的な収入、クレジットカードの支払い状況など、すべて筒抜けです。
ボーナス・退職・子供の進学など、色々なシーンで手数料の高い運用商品を勧めてきます。
もはや店舗型銀行の存在自体がリスクになっています。
高い手数料のかかる運用商品は、投資の鉄則の一つである「低コスト」に大きく反するため、手を出すべきではありません。
一つの目安として、手数料が0.5%を超える運用商品は買ってはいけないと言われています。
銀行の窓口で販売されている運用商品の手数料は、ほとんど0.5%以上となるため、買うべきではありません。
ネット銀行は、人件費や店舗運営コストが低い分、販売している運用商品の手数料も少ないです。
そして、運用商品を直接売りつけられる心配がありません。
私たちにできる対策としては、ネット銀行にお金を置いておくことでしょう。