定年前と定年後で変わる「生活費」
2022.9.27
数年前より老後2000万円問題が話題となっておりましたが、
今年の物価上昇で2000万円では足りないとも噂されています。
定年後は、これまでに築いてきた資産を取り崩すことが基本となるため、
生活費がどのくらいかかるかを知っておく必要があります。
そこで今回は、定年前後の生活費についてお伝えしてまいります。
【年代別 月の生活費】
定年前と定年後では、月々の生活費は変わります。
総務省「2019年全国家計構造調査 家計収支に関わる結果 結果の概要」より、
年代別の月の生活費を確認します。
出典:総務省「2019年全国家計構造調査 家計収支に関わる結果 結果の概要」(2021年2月26日公表)
出典:総務省「2019年全国家計構造調査 家計収支に関わる結果 結果の概要」(2021年2月26日公表)
▼世帯主の年齢階級別消費支出
・30代未満:16万8552円
・30代:22万2432円
・40代:25万4475円
・50代:28万3725円
・60代:25万8284円
・70代:22万5779円
・80代以上:19万818円
上記は消費支出なので、これに社会保険料や税金などの非消費支出が加わります。
30代未満および30代は、他の年齢階級と比較して「住居」が高くなっています。
特に30代未満は、他の年齢階級と比べて家賃の占める割合が高く、
「住居」の割合が24.1%と高いです。
50代は月々約28万円となっており、非消費支出を合わせると月々30万円を超える家庭が多い。
全年代の中でも50代が最も生活費が多くなっております。
50代は生涯で年収が最も高くなる年代であり、またお子さんの年齢も大きくなります。
教育費がなくなることで生活にゆとりができ、支出が増えるご家庭もあるでしょう。
しかし、老後を目前としているため、ここで生活費を抑えながら貯蓄や投資に励みたいところです。
60代になると約25万円となり、それ以降年齢を重ねるうちに支出は減っていきます。
ただ、60代では50代と大差がないことが分かりますね。
項目別で見ると、年齢が上がるにつれて食費や保健医療費の占める割合が増加します。
定年後に生活費が減る一方で、新たに増える支出があることを想定しておきましょう。
【50代でマネープランの計画を】
上記でお伝えした統計は、あくまでも平均となります。
まずはご家庭内の月の収支や老後の収支を計算しておくことが大切です。
50代以上になると、ねんきん定期便で将来の年金見込み額が表示されます。
ねんきん定期便を確認することで、老後生活がリアルにイメージできるでしょう。
定年後は、足りない生活費は資産の取り崩しが基本となります。
今は、60代で働く方も多いですが、働けなくなった時のために資産運用による不労所得があると安心です。
年齢を重ねるほど、リスクのある運用は絶対におすすめできません。
だからこそ、50代というまだ現役であり、身動きがとりやすいうちに、
資産運用を実際に経験しておくことが重要です。
資産運用を取り入れることで、老後生活の選択肢が増えることは間違いないでしょう。