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円安のリスクに備えるためには

2022.7.11

今年に入ってから、世界的に不安な相場が続いています。
ロシアによるウクライナ侵攻や、長引くコロナ禍の影響で原油価格や物価が急激に上昇しています。

物価を抑えるために、アメリカの中央銀行は政策金利の引き上げを行いました。
その結果、円安が進んでいます。
物価上昇や円安が急に進み、景気の先行きの不安から、株式市場の混乱も起こりました。

2001年1月地点では1ドル=104円でした。
しかし、今は136円(2022年7月11日時点)前後と大きく円安に。
これは米ドルが円に対して約30%値上がりし、その分、円の価値が下落していることを意味します。

円安が日本経済へもたらす影響は様々です。

特に「輸入企業の価格競争力が向上」「物価上昇で家計にダメージ」が大きいです。

「輸入企業の価格競争力の向上」
⇨日本国内で製造された製品は海外では割安に購入できるので、売れ行きが良くなります。
輸出が多い製造業にとっては、円安はメリットになります。
一方で、輸出が少ない非製造業にとって円安はコスト増大につながり、デメリットになります。

「物価上昇で家計にダメージ」
⇨円安により、海外から輸入するものの値段が上がります。
日本ではエネルギーや食品の多くを輸入に頼っているため、円安の影響は大きいです。
輸入企業にとってはコストの増加につながり、製品価格の値上げは避けられません。
加えて、現在はウクライナ情勢により原材料価格が高騰し、物価上昇がおさまらない状況です。
光熱費や食費が上がれば家計にとっては大きなダメージとなります。

このような影響は、いつまで続くか不明確であるため、対策が必要です。

今回は、円安のリスクに備える対策についてお伝えします。

【資産を世界中に分散する】

輸入に頼っている日本で暮らすのであれば、将来お金を使う際には、
世界中からモノやサービスを購入することになります。

世界中からモノやサービスを買うという前提に立てば、資産を世界中に分散させておいて、
使うタイミングで取り崩すことで、為替の影響を抑えることができます。
世界への分散投資を行うことで、将来に向けて為替リスクを下げることができるのです。

今年のように、為替相場が大きく動いている時期には、海外資産に投資することで、
為替変動リスクをとりすぎているように感じるかもしれません。
しかし、中長期的に考えると、海外に、それも世界中にバランスよく資産を分散しておいた方が、
実質的な為替の影響を抑えることにつながります。

長期的に形成する資産は、目の前の為替の影響だけに惑わされずに、
あえて為替リスクを取ることも有効です。
世界への分散投資によって、実質的に通貨も世界に分散することで、
将来的な為替変動リスクを下げることができるのです。

 

日本では、まだまだ資産が預貯金で占めているケースが多いです。
40年前ではそれでよかったですが、時代と共に経済や状況は変化しています。
今は、預貯金の資産だけではリスクが高く、
資産価値が知らないうちに目減りしてしまいます。

いかなる変化にも対応するためは「資産の分散」が必要です。

 

 

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