リセッション
2022.6.3
今年は特に、投資家たちの不安が高まっています。
5月の第3週目には、
・S&P500は2001年以来の「7週連続の下落」
・NYダウ平均株価は1923年以来、約100年ぶりに「8週連続の下落」
・NASDAQ100は、「年初来で約50%の下落」
これらが起きているため不安が募っています。
これらの背景にあるのは、リセッション懸念です。
今回は、このリセッション(景気後退)についてお伝えします。
リセッションとは、景気の良い時から悪い時へ変わる局面を指します。
いわゆる「景気後退」ということです。
景気の状態を表す用語は、4種類あります。
・好況:景気が良い、株価は右肩上がりの傾向
・後退:景気が悪くなる、株価は下がる傾向
・不況:最も景気が悪い状態、株価は低調
・回復:不況から好景気へ変わる、株価は再び上昇傾向
この流れを景気循環と呼び、一般的に3年〜5年で循環しています。
景気拡大期(回復から好況)は2〜3年かかるのに対し、
景気後退は1〜2年というスパンになってます。
日本は、内閣府が毎月公表するDI(ディフュージョン・インデックス)
という景気動向指数を基準とされております。
DIは複数の経済部門の景気を統合した指標となり、
3ヶ月前と比較して景気が改善した経済部門の割合を%で表したものです。
DIが50%を下回ると、景気が良くなっていない部門の方が多いことを示し、
この状態が続くことによりリセッションと判断されます。
また、日本と欧米ではリセッションの基準が異なります。
欧米の場合、GDP(国内総生産)が2四半期(1四半期は3ヶ月)
連続でマイナス数値となるとリセッションと判断されます。
そして通常、リセッション入り・明けの発表には、
6ヶ月〜18ヶ月程度のラグがあります。
リセッションに入ると米国株や日本株の多くは、
業績悪化などによる下落傾向へ変わります。
リセッションに入ると
「どうしよう・・・」
「何かをやめないといけない・・・」
「資産の目減りが怖い・・・」
など色々と考える方も多いと思います。
しかし、リセッションに入ったときにすべきことは、
「今まで通りに行動すること」です。
必ず「リスク許容度」の範囲で投資を行い、
積立しているものは継続させるということが大切です。
そして、動じない姿勢を持つことが必要です。
積立をやめるどころか狼狽売りを行ったり、
短期的商品の購入をこれまで以上に行ったり、収入減に対して手を打たないなど
間違えるのは自分自身の行動だけです。
景気は良い時も悪い時も必ず訪れます。
短期的にやめてしまうと、折角の好機を逃してしまいます。
資産を守るために、
投資は「リスク許容度の範囲内」で長期継続することが最善策です。