「リスク=危険性」の認識は失敗に繋がる
2023.5.4
資産運用は、リスクがあるから怖いと考えられることが多いです。
しかし、資産運用のリスクは「大きな損失」や「危険性」のことではありません。
そのため間違った認識をしていると、失敗を招くこともあります。
そこで今回は、資産運用におけるリスクとはどのようなことを指すのかをお伝えしてまいります。
資産運用におけるリスクとは「可能性」のことを指します。
よく勘違いされる「大きな損失」に関するリスクは、その分「大きな利益」の可能性も持ち合わせていることを忘れてはいけません。
リスクとは危険性のことでなく、上がる可能性も下がる可能性も含めたものであると認識すべきです。
資産運用における「リスク」と「リターン」はイコールです。
リスクが大きければ大きいほどリターンも大きくなり、リスクが小さければその分リターンも小さくなります。つまり、リスクを恐れるあまり、限りなくリスクの小さい投資先で運用すれば、その分のリターンもたいして期待できないということです。
リスクは、価格が下がる・投資先の信用度合いが低い・売買できる量が少ないなどのマイナス面だけでなく、その分上がる可能性も含めた「幅」を指します。
単純に「リスクが高いから危険」と考えてしまうと、その分上がる可能性を逃してしまい、結果として資産運用の失敗に繋がるので気をつけないといけません。
もし、20年以上運用できる資産であれば、5%以上のハイリスクな投資先に積立投資するのがおすすめです。
これは、20代・30代が老後のための資産をコツコツ貯める場合が該当します。
積立投資は複利効果を利用して運用していきます。
運用期間が長ければ長いほど複利効果の恩恵を受けられるので、長期間の運用をすべきです。
また、購入時きを分散することによって、購入単価を平均化させることもできます。
途中価格が下がってしまっても、全体の平均購入単価を下げられるので焦る必要もありません。
毎月同じ金額を積み立てるので、価格が下がった際には、口数を多く買えるチャンスになります。
売却するときには「単価×口数」で評価額が決まるため、口数が多ければ多いほど評価額も高くなりやすいです。
預金よりは増やしたいけど、大きく増えることは望まないという場合は、2%程度のローリスクの投資先がおすすめです。投資先としては、債権の配分が大きい投資信託や、外国債券に直接投資することなどが挙げられます。
日本の債券は預金より金利が取れますが、国際は0.05%で、その他の債券もあまり高い金利は期待できないため、あまりやる意味がありません。
一方で、アメリカの国債であれば3%以上の金利が取れます。為替のリスクがありますが、金利の高い外国債権を取り入れることも一つの分散先となるでしょう。
どうしても外国での運用が怖いというのであれば、国内の社債なども検討しても良いかも知れません。
先日、SBI証券でソフトバンクグループから年4.75%(利払繰延条項・期限前召喚条項付無担保社債/劣後特約付)の社債が販売されていましたが、即完売していました。
投資をする時には、「リスク」と「リターン」から自分が納得できるかを考慮し、
いくつかに分散させながら効率よく運用することが大切です。