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空売りとは?

2024.10.23

「空売り」という言葉を一度は聞いたことがあると思います。

空売りとは、株式の信用取引などで使われる投資手法で、「空の(現物を持っていない)状態で売ること」を意味します。
通常の取引(現物取引)の場合、投資対象を売るためにあらかじめ株式などの現物を保有していなければいけません。しかし空売りなら、現物を手元に持っていない状態で売ることができます。
現物の株を買って売る取引は「現物取引」ですが、空売りには「信用取引」を利用します。

空売りの仕組みはとてもシンプルです。
信用取引を例にすると、まずは証券会社に少額の担保(委託保証金)を預け、欲しい株式を借りて売却(空売り)します。そして、売却時よりも株価が下がったタイミングで買い戻します。
このように、空売りでは「高く売って安く買う」ことにより、差益を得ることができるのです。
証券会社には借りた株式を返済期限までに返さなくてはいけません。
その期日までに株価が上がっていた場合には、損失を抱えることとなります。
通常の取引では株価が上がったら利益が出るのに対して、空売りでは株価が下がると利益になり、株価が上がったら損失になります。
現物取引と全く逆の仕組みだということです。


参考画像:岡三証券より

▼空売りのメリットとデメリット

◉メリット

・下落相場でも利益を得ることができる点
株式市場全体が下落しているときは現物取引で利益を上げることは難しいですが、
空売りを利用すれば株価が下がっても利益を得ることができます。

・リスクヘッジになる点
空売りは登記目的だけでなく、リスクヘッジとしても利用されます。
購入した現物かぶと同じだけ空売りしておけば、株価が下がった時に損失を受けずに済むからです。
現物のかいと売りを同時に行い、後に現物株で返済する「つなぎ売り」は株主優待の獲得にも使われます。
株主優待があるかぶは権利落ち日になるとたくさん売られて株価が下がる傾向にありますが、現物買いと空売りを行うことで損失と利益を相殺できます。
実際には手数料がかかるためプラマイゼロにはなりませんが、お得に株主優待を獲得したい人には有効でしょう。

◉デメリット

・リスクが大きい点
空売りのリスクについては「買いは家まで売りは命まで」という格言があります。
会の損失は限定的なのに対し、売りの損失は無限大なので生命まで危険になるという意味です。
例えば100万円で買った株が0円になったとしても、失うのは100円だけ。
一方100万円で売った株が1000万円になったとしたら、900万円の損失になります。
このような事態を避けるために、空売りをしたら明確な損切りラインを決めて実行することが重要です。

・コストがかかる点
空売りには通常の売買手数料に加え、貸株料や品貸亮(逆日歩)がかかります。
貸株料は証券会社から株を借りるために支払う費用、品貸亮(逆日歩)は制度信用取引において株式が不足した場合に支払う費用です。
金額は信用取引の制度や証券会社によって異なるため、確認が必要です。

・信用取引口座が開設できない点
空売りには信用口座が必要です。
信用取引はリスクが大きいことから、一定の投資経験が求められます。
投資経験の少ない初心者は信用口座が開設できず、空売りすることができない場合があります。

空売りの仕組みやメリット・デメリットをきちんと知っておくことも大切です。

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