投資をしてはいけないファンド
2023.3.3
投資をされている方であれば、一度はファンド選びに苦労されたことがあるでしょう。
ファンドの数はたくさんあるため、迷ってしまいますよね。
ベストなのは、自分の考えに合ったファンドを選ぶことです。
ベストなファンドを見つけていただくためにも、
今回は、投資をしてはいけないファンドについてお伝えしてまいります。
(前提として、詐欺商品ではないものの、中長期の資産運用としてはオススメできないもの)
まず一つ目は、「ブル・ベア型ファンド」です。
ブル・ベア型ファンドとは、あらかじめ定めたインデックスに連動し、
レバレッジを活用して対象のインデックスの2倍〜5倍の値動きとなるように運用するファンドです。
「ブル」という名前で3倍の値動きをするファンドは、
インデックスが+1%の時に+3%となり、インデックスが-1%の時に-3%になります。
「ベア」の場合、ブルと逆の値動きをします。
3倍の値動きをするベアの場合は、インデックスが+1%の時、-3%となります。
仮に、ブル3倍のファンドに投資をして、インデックスが30%下落した場合、
投資金額の約9割を失う事になります。
30%の下落は、通常起こりえないものではなく、
過去の統計上では、数年に一度発生すると言われています。
また、同様に中長期目線でインデックスのベアファンドに投資することもオススメできません。
インデックスは、原則として採用基準に抵触した会社は除外され、
新しい良い会社が採用されるため、理論上、中長期的には上昇する可能性が高いと考えられています。
金融機関では、一般の方向けの中長期の資産運用に適さず、
短期間で上昇や下落の値幅を狙うような商品も販売されたおり、
一般の方向けではないにしてもそのような需要に対応した商品が販売されているのも事実です。
二つ目は、「毎月分配型ファンド」です。
このファンドは、毎月分配金が受け取れることを謳い文句に、
金融機関でたくさん販売されております。
ここで「毎月分配金が貰えて儲かる」と思いがちですが、
実は儲かっていないケースが多々あります。
分配金には「普通分配金」と「元本払戻金(特別分配金」の2種類があります。
「普通分配金」とは、運用の結果、利益が発生した場合に投資家に支払われるものです。
「元本払戻金(特別分配金」とは、損失が発生していても元本から支払われるものです。
毎月分配型ファンドの場合、利益が出ていない場合でも分配金を支払う必要があるため、
私たちが預ける元本を取り崩して分配金を支払うことがあります。
金融機関に対して先に手数料を支払っておきながら、投資元本を取り崩すことは非常にもったいないです。
分配金を頻繁に出しているファンドが全て悪い訳ではありませんが、
投資では時間を味方につけた「複利」が最も効果的であるため、
中長期の資産形成にはあまり適さない商品です。
ちなみに、金融庁もこのような複利効果を得られない毎月分配型ファンドについて名指しで批判しています。
投資をする上では、お金が必要になった時に必要な分だけ引き出すことが賢明です。
投資商品は良いところばかり見て選ぶのではなく、
中長期的にリスクとリターンが自分の考えとマッチしているか判断していきましょう。