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オルタナティブ投資

2022.9.12

みなさんはオルタナティブ投資をご存知でしょうか。
もちろん、投資経験が長い方はご存知でしょう。

最近では、個人の投資家も伝統的資産と呼ばれる株式や債券だけでなく、
様々な資産に投資をする方が増えています。
この伝統的資産以外の資産への投資を、投資の世界ではオルタナティブ投資といいます。

今回は、このオルタナティブ投資についてお伝えしてまいります。

 

【注目の集まるオルタナティブ資産】

オルタナティブは日本語で「代替」という意味です。
オルタナティブ投資とは、伝統的資産と呼ばれる株式や
債券以外の資産(オルタナティブ資産)に投資することです。

オルタナティブ資産に注目が集まる理由は、株や債券とは異なる値動きをしやすいことや、
分散投資の一つとして有効になる点が挙げられます。
投資の世界では投資対象の資産や地域、購入するタイミングを分散することがとても重要です。
このオルタナティブ資産にも対象を広げることで分散効果を高めるメリットがあります。
オルタナティブ投資は、年金基金や保険会社の資産運用にも活用されております。

 

【オルタナティブ投資の種類】

オルタナティブ資産とひと口に言っても、様々な種類の資産があります。
未公開株のようにプロでなければ参加が難しいものから、
不動産や金といった比較的、初心者でも投資しやすいものもあります。
個人投資家が投資できる各種オルタナティブ資産についてお伝えします。

 

▼不動産(J-REIT. REITファンド)
オルタナティブ資産の中でも、古くから投資先として用いられ、
人気とされているのが不動産です。
現物不動産は高額なため、億単位の資金を用意する必要があり、
一部の資産家しか手を出すことができませんでした。
近年は、不動産を小口証券化したREIT(リート)と呼ばれる資産が出たことにより、投資の幅が広がっています。国内で上場しているJ-REITは、証券会社で株式と全く同じ手順で売買できます。

さらに、投資信託やETFの仕組みを活用することで、
米国などの海外のREITにも少額で投資することが可能です。
特に米国REITの投資信託は、根強い人気が長期間続いています。

不動産は比較的安定した賃料収入が期待できるうえ、株や債券とも異なる動きをすることがあるため、
分散投資の一つとして検討しても良いでしょう。

 

▼コモディティ(金、プラチナ、原油など)
金やプラチナなどの貴金属、原油などの資源は、
投資の世界では「コモディティ」と呼ばれるオルタナティブ資産の一つです。
特に貴金属は「有事の金」といわれるように、金融危機や紛争のような有事に強いとされる資産です。

最近のウクライナ情勢の緊迫化によって資源価格が上昇し、物価上昇にもつながっています。
有事の際には株式や債券が暴落することも多いため、有事に強いとされる菌などの資産は、
分散投資の対象としても有効となり得ます。
貴金属や資源は投資信託やETFを通じて、個人でも手軽に投資できます。
ただし、コモディティはキャピタルゲインなので、
株や債券、不動産のように金利や配当が得られる資産ではありません。
長期保有していても値上がりしなければ利益を得られないので、この点には注意です。
金などの貴金属は「有事だから必ず価格が上がる」とは限らず、
実際に今年の春から秋にかけての金価格は下落傾向にあります。
また、原油などの資源は値動きが大きくなりやすいため、
購入するタイミングを分散するための積立投資を行っても良いでしょう。

 

▼インフラファンド
インフラファンドとは、太陽光発電所や再生可能エネルギー関連施設に投資するファンドです。
日本では2016年から取引が始まった新しい金融商品で、市場の拡大が期待されています。
インフラファンドの魅力は、似た仕組みのJ-REITと比べて利回りが高いことです。
2022年8月時点ですが、プライム市場の株式の平均利回りは2%台、J-REITは3%台ですが、
インフラファンドは5%台となっています。あくまで現時点での傾向なので、
今後も続くか分かりませんが、利回り重視で投資したい方には、魅力的な投資先となります。

 

▼暗号資産(仮想通貨)
暗号資産(仮想通貨)とは国などによって信認を得ていない新しい通貨の形で、
ビットコインが代表的な暗号資産です。

国によって認められた通貨は、その国の経済情勢によって価格が変動します。
アメリカのドルであれば、アメリカの経済情勢や金利情勢などにより大きく変動することがあります。
一方、暗号資産は国に属しているわけではないため、
アメリカなどの特定の国の影響を直接受けることはありません。
そのため、暗号資産は株式や債券と異なる値動きをしやすく、伝統的資産との分散効果が効きやすい。
ですが、暗号資産は値動きが大きく難しい投資商品です。
ビットコイン/円の価格は2021年秋のピークから、2022年夏には半額以下まで落ち込んでいました。
仮想通貨の暴落により、生活が破綻した方がいらっしゃることも事実です。
投資初心者にとって、気軽に投資できる資産とは言えないです。

 

▼金融派生商品  (先物、オプション取引など)
金融派生商品(デリバティブ)とは、先物取引やオプション取引、
スワップ取引といった特殊な取引手法を用いた金融商品です。
例えば、先物取引は投資対象が株式や債券であっても、「売り」から入ることができたり、
レバレッジと呼ばれる仕組みで実際の株価の上昇を上回る利益を狙うことができます。
オプション取引も投資対象こそ伝統的資産ですが、その仕組みは非常に複雑です。
金融派生商品は、一般的に難易度もリスクも高い取引ですので、上級者向けの商品です。

 

このようにオルタナティブ投資には、色々な種類が存在します。
しかし、難易度やリスクは各投資で大きく異なります。
分散投資として自分のポートフォリオに取り入れたい方は、
是非自分の資産運用の考え方を軸において適しているものだけを選択するようにしてください。

 

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