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貯金を切り崩す60代のリアル

2022.10.12

今朝、「円下落、一時146円台=24年ぶり安値更新」のニュースが出ましたね。
まだまだ円安は落ち着かない状況が続きそうです。
こういったニュースが出ると、年金暮らしの家庭はさらに不安が高まるでしょう・・・。

一昔前は定年は60歳が一般的でしたが、今は60代後半になっても半数が働く時代です。
私が人材業界で仕事をしていた頃、70代の方も仕事を求めて来られていました。

定年を迎えて悠々自適なセカンドライフどころか、
減額された年金や相次ぐ物価高に「収入がない生活は怖い」と感じる方が多いと感じます。

以前から年金に対する不安について様々なところで取り上げられていますが、
すでに現代でも年金のみで生活できる人は少数派です。

年金で不足する場合の生活はどこからきているのかといえば、
「仕事による収入」「企業年金や私的年金」「貯蓄」という方が多いでしょう。

しかし、「仕事による収入」がなくなってしまうと、企業年金や私的年金で不足する場合には、
「貯金」を切り崩すしかなくなります。

 

では、「貯金」を切り崩すとなると、月々いくら不足するのでしょうか?

 

現代の高齢者が平均で月いくら年金を受給しているかというと・・・

出典:日本年金機構「令和4年4月分からの年金額等について」

このモデルの夫婦は「会社員の夫と専業主婦の妻」のため、妻の年金である国民年金を引くと、
厚生年金に加入してる男性の平均的な年金金額は「15万4777円」となります。

ただこれは平均的な収入(平均標準報酬43万9000円40年就業した場合)で受け取る金額であり、
加入月数が少なかったり、収入が少なかった場合にはこれよりも下がる可能性があります。

総務省「家計調査報告 家計収支編 2021年(令和3年)平均結果の概要」によると、
65歳以上の夫婦のみの無職世帯の月の支出は「25万5100円」、
65歳以上の単身無職世帯の月の支出は「14万4747円」です。

あくまでも平均ですが、夫婦の場合、年金だけでは3万5000円不足します。
年間で42万も赤字となるので、貯金を切り崩さないといけません。

単身世帯であれば、年金のみで生活できる場合もありますが、
単身世帯は二人以上の世帯に比べて貯蓄が低いという特徴もあります。

年金は法律の規定で引き下げられていることもあり、
今後も引き下げる可能性は高いでしょう・・・。

年金だけで生活できないと言われる今は、長く仕事を続けることも必要です。
しかし、60代のうちは働けても、70代以降は働けなくなる方が多くなります。
年金だけの生活は難しく、いつか働けなくなる日がくることがわかっているのであれば、
iDeCoなどの私的年金で備えることも重要となります。

長く働くことを考えるだけでなく、働けなくなった時のことも考えて対策することが大切です。

 

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