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投資信託の分配金は、受取か再投資どちらが良い?

2023.6.20

多くの投資信託は、決算ごとに分配金の支払いがあります。
年の決算頻度が多いほど分配金を支払う回数が増えます。

一般的に分配金は「受取」か「再投資」かを、投資信託購入時に決めて申し込みます。

今回は、分配金「受取」「再投資」のメリット・デメリットについてお伝えしてまいります。

メリット・デメリットをお伝えする前に、分配金についてお伝えします。
分配金とは、その投資信託が運用で得た利益を投資家に対して決算後に分配するお金のことです。
分配金は、その投資家が保有している口数に応じて支払われます。

投資信託の利益は、「純資産総額」の中に含まれ、その投資信託の運用(投資)に回されています。
ですので、分配金を支払うと、その分「純資産総額」が減ります。

これは当たり前のことですよね!

 

では、次に支払われた分配金の「受取」と「再投資」の時のメリット・デメリットについて見ていきましょう。ここでは簡略化するために分配金の種類を「普通分配金」に限定しますね。

 

⚫︎分配金受取のメリットとデメリット
証券会社で投資信託を購入した場合、分配金受取を選択すると分配金が現金としてMRF(証券総合口座で、投資資金を待機させておくための追加型公社債投資信託)の口座に振り込まれます。

受取のメリットは、投資家が運用益の一部を利益確定することができる点です。
仮に分配金が5万円支払われると、約20%の税金が引かれた4万円分がMRFに振り込まれ利益を確定することができます。

受取のデメリットは、分配金を受けとる回数や金額が大きいほど、投資元本が増えづらくなり、複利効果を得られなくなる点です。
特に将来の資産形成に向けて投資をしている人にとって、デメリットが大きくなります。
反対に、分配金を老後の年金プラス分として考えている人は、受取のデメリットとはならないでしょう。

 

⚫︎分配金再投資のメリットとデメリット
分配金再投資は、一旦支払われた分配金を使って同じ投資信託を購入する方法です。

分配金再投資のメリットは、再投資を行うことで投資元本が増えるため、分配金受取に比べ複利効果が期待できる点です。

分配金再投資のデメリットは、投資信託の基準価額が下がった時に、投資元本が増えることにより含み損も大きくなるリスクがある点です。

また、再投資では、再投資前に税金、再投資時に販売手数料がかかる点にも注意が必要。

 

再投資の流れは・・・
①分配金が支払われる。(その段階で課税される)
②税引後の分配金で新たに買付をする。(買付時に、購入手数料発生)

仮に分配金5万円(税引き前)を購入手数料3%の投資信託にすると、純粋な投資額はこのようになります。

「分配金 5万円」

「税引き後分配金 4万円(5万円×(1-20%) )」

「純粋な際投資額 3.88万円(4万円-(4万円×3%) )」

 

このように、支払われた分配金のうち、税金と購入手数料が引かれた金額が再投資されます。

ただし、NISA(少額投資非課税制度)を活用して、ノーロード(購入時に手数料のかからない投資信託)の投資信託を選択することで税金と購入手数料の目減りを防ぐことができます。

また、投資信託は通常年1回以上決算を行わなければなりませんが、分配金の金額は運用会社が決めることができるため、分配金0円としても問題ないです。

課税口座(一般・特定)で分配金の再投資を考えているのであれば、分配金を支払わない投資信託を選択することも1つの方法です。

メリット・デメリットを考慮し、自身のお金を働かせる目的に沿った選択をすることがとても重要です。

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