BLOG

HOME > 世界各国は金利を上げている

世界各国は金利を上げている

2022.12.15

今年は特に深刻なインフレ(物価上昇)が続いております。
米国やオーストラリア等、それぞれの国の中央銀行は政策金利の引き上げを実行しています。

どのくらい政策金利の引き上げが行われたのでしょうか。
以下、2022年11月11日地点の情報をご参照ください。

 

◉米国(米ドル)
政策金利:3.75%〜4.00%
直近の引き上げ幅:0.75%

◉イギリス(ポンド)
政策金利:3.00%
直近の引き上げ幅:0.75%

◉オーストラリア(豪ドル)
政策金利:2.85%
直近の引き上げ幅:0.25%

◉ニュージーランド(NZドル)
政策金利:3.50%
直近の引き上げ幅:0.50%

◉カナダ(カナダドル)
政策金利:3.75%
直近の引き上げ幅:0.50%

各国で、政策金利の引き上げが行われていますね。
あわせていくつかの国の政策金利の動向もお伝えします。

 

『米国の場合』
米連邦準備理事会(FRB)は2022年11月に、政策金利(フェデラルファンドレート、FFトレード)を
0.75%の大幅利上げの実施。同年3月に0.25%、5月に0.5%、6月と7月9月はそれぞれ0.75%と複数回にわたり引き上げを行ってきました。今回の利上げは6回目となり、政策金利の誘導目標は3.75〜4.00%となっております。政策金利が3%を超えたのは、実に2008年以来です。

『イギリスの場合』
英国中央銀行のイングランド銀行は、2022年11月に政策金利を0.75%引き上げて3.00%としました。
同年7月に10.1%となったインフレ率は、8月に9.9%となり少し低下したものの、
9月のインフレ率は10.1%と上がる結果となっています。

『オーストラリアの場合』
中央銀行であるオーストラリア準備銀行(RBA)は2022年10月に政策金利を0.25%引き上げ2.6%とした。
オーストラリアでは2022年5月から6ヶ月連続で利上げを行っています。
高いインフレ率に対処するため、今後も政策金利を引き上げることが見込まれています。

各国の中央銀行による政策金利の引き上げ・引き下げは、国内景気の過熱や減退に対応したり、
それぞれの物価を安定させたりするための短期金利(誘導目標金利)設定です。
一般的には不景気で物価が下落するデフレ傾向では政策金利を引き下げ、
反対にインフレ時には政策金利を引き上げます。
政策金利が上がれば、民間の金融機関は資金調達のために企業や個人への貸出金利をさらに引き上げることとなります。
それによって、企業や個人は資金を借りることが難しくなり、
経済活動が減退して景気の過熱が抑えられる仕組みです。

 

では、日本はどうなっているのでしょうか?

 

『日本の場合』
日本銀行は、2022年10月地点で大規模な金融緩和策を継続する方針を示しています。
これは、各国のようにインフレに対する金利引き上げを実施しないということです。
金融機関が日本銀行に預けている預金金利をマイナスにすることで、
企業や個人への貸出を促すマイナス金利政策を貫いています。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で落ち込んだ国内の経済を下支えするためです。
これにより他国との金融政策の違いが目立ち、ドルやその他外貨と日本円の金利差が開きます。

2022年9月の消費者物価指数(生鮮食品を除く)は、前年同月比3.0%の上昇となり、
消費増税の影響を除くと31年ぶりの水準となっています。

これは、単に食料品や生活用品の値上がりがあったと捉えるだけではダメなのです。
消費者物価指数が3.0%上昇したということは、みなさんが持つ日本円の価値が3.0%も下がったということです。
海外に行かないから円の価値が下がっても関係ないと思っている方は一番危ないです。
なぜなら、海外に行かなくても円を持っているだけで価値が下がってしまうからです。

銀行預金でどんどん貯金していても、同じようにどんどん円の価値は減っていきます。
だからこそ、3.0%以上で資産が目減りしない状態を作らないといけません。

気をつけていただきたいのは、今年は3.0%だった消費者物価指数が、
来年はそれ以上(3.0%以上)かもしれないということです。

ここをいかに重要と捉えて、対策しないといけません。

大切な資産を守るために。

 

 

 

 

一覧に戻る

TOP