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お金の発行と流通の仕組みとは?

2024.4.20

中米のエルサルバドルでは、「ビットコイン」を2021年に世界で初めて国の法定通貨に導入したことが話題となりました。

日本は「円」、アメリカは「ドル」というように、お金は国や地域ごとに「法定通貨」として、
流通する単位、形等が定められ、「中央銀行」が経済状況に応じて発行量をコントロールしています。

中央銀行は、その国や地域の通貨価値の安定を図る金融政策を司るため、「通貨の番人」とも呼ばれます。
日本の中央銀行は、ご存知の通り「日本銀行」です。

国が発行したお金は、中央銀行をとして、銀行等金融機関との取引で、市場、私たちの手元に届きます。
また、「市場」におけるお金の流通量も、景気の動向に応じて国や地域がコントロールしているのです。

新型コロナの流行などで世界的に景気が悪化した際、各国が大規模な経済支援を通じて市場に流れるお金の量を増やして国内の経済活動を促していました。
反対に経済状態が改善に向かっている際には、市場のお金の量を減らすことで景気の過熱を抑えるのです。
このように、お金は国や地域の判断に従って発行・流通されています。

私たちがお金のやり取りをする際は、銀刻など金融機関が軸となります。
日本銀行は、一般企業や人との取引はできません。

国内と国際流通の仕組みについても紹介しておきます。

①国内流通
多くの人が、銀行振込で給与や年金を受け取り、一部を現金として保有する場合もありますが、そのほとんどを銀行口座など、金融機関で管理しています。
企業が商品やサービスを生産し、お客様が消費するまでには、取引先等、色々なお金のやり取りが発生しますが、これも基本的に銀行を介して行われています。
最近では、両替など、銀行を利用する際に手数料がかかることが増えてきました。

②国ごとで流通するお金が異なるため、他国、他の地域とやり取りが生じる際は、お金を支払う側と受け取る側で通貨を交換する必要があります。

このような国をまたいだお金の取引は各国の銀行が連携し、国際的な金融ネットワークを構築することによって実現しています。
ですが、国や銀行ごとにシステムが異なるため、取引に手間や時間、取引手数料がかかります。

暗号資産は、国がコントロールする法定通貨ではなく、景気とは関係なしに一定のルールに従って発行されています。また一番有名な「ビットコイン」は約2100万枚など、総発行料もあらかじめ定められています。

暗号資産は、「ブロックチェーン」と呼ばれる世界共通のデータベースで管理され、銀行などの仲介なしに個人で直接やりとりすることができます。

暗号資産のやり取りは、ネット上で、数字の記録で行われるため、異なる国同士のグローバルな取引であっても、送金時にかかる手数料や時間も銀行と比べて抑えることができます。
皆でやり取りを監視し合う仕組みによって、個人が直接取引することができるため、国際間の移動にコストがほとんどかかりません。

しかし、暗号資産も通貨と同様に多くの種類が存在するため、例えば、日本円と米ドルを交換するときのように、違う種類の暗号資産同士で交換する際は為替手数料がかかります。

お金の発行には、その国の景気状態によって発行数をコントロールしています。
お金の流通は、実際のお金が動く訳ではなく、ネットワーク上を通して、ネットバンクや通帳などの数字が異なります。海外に送金しようとすると、手数料が高いだけでなく、時間もかかり、送金額によっては色々な確認が入ることもあります。
これらは知っておいて損はない情報の一つでしょう。

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